【感想】「御伽(おとぎ)の国のみくる」現役アイドルモモコグミカンパニーがアイドルを目指す女の子を書く

御伽の国のみくる

ども、自称清掃部長(@seisobucho)です。

 

あなたはBiSHのモモコグミカンパニーというアイドルをご存じですか?

 

2018年3月に自身初となるエッセイ「目を合わせるということ」でデビュー。

 

その後2020年11月に発売された2冊目のエッセイ「きみが夢にでてきたよ」は、クラウドファンディングで5000万円以上を集め、異例の大ヒットとなりました。

 

そんなモモコグミカンパニー待望の初小説「御伽(おとぎ)の国のみくる」が2022年3月19日に発売となりました。

 

早速この「御伽(おとぎ)の国のみくる」を読ませていただいたので、ネタバレ弱めで感想を書いてみます。

 

※タイトルの「御伽」の読み方は「おとぎ」と読みます。

 

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モモコグミカンパニーって誰?

モモコグミカンパニー

モモコグミカンパニー

 

そもそもモモコグミカンパニーって誰?

 

カンパニーって何?変な名前。

 

って、思われませんでした?

 

この著者のモモコグミカンパニーは、WACKという音楽事務所に所属するBiSHというアイドルのメンバーのひとりなんです。

 

2021年には紅白歌合戦にも出場する、そこそこアイドル界では有名なグループの現役メンバーです。

 

元々BiSHの曲の作詞も数多く手がけており、小説を書く前にエッセイを2冊発売しています。

 

特に2冊目の「きみが夢にでてきたよ」は、クラウドファンディングで5000万円以上を集めると言う大ヒットを記録しました。

 

そんな、今人気絶頂の現役アイドルが、アイドルを夢見る女の子を主人公にした小説を書くというのだから、今作も注目せざるを得ません。

 

 

ちなみに、過去のエッセイ2冊についても感想を書かせてもらってるので、ぜひそちらも見てみてください。

 

現役アイドルが赤裸々に自身について語っています。

 

こんな本が今まであっただろうかと感銘を受けること間違いなしですし、あなたのアイドルという固定概念を良い意味で裏切ることでしょう。

 

 

御伽の国のみくるのあらすじ・感想

御伽の国のみくる

御伽の国のみくる

 

『御伽の国のみくる』の主人公はメイド喫茶店員の「友美」。

アイドルの夢にもがき、悩みながらメイド活動を続けていた彼女は、信頼していた人間の裏切りをきっかけにバランスを崩していく。

一方、友美の唯一のファンである「ひろやん」は、母親を介護する日々のなかで、メイドとして頑張る彼女を推し続けていたのだが……。

裏切り、妬み、失望の果てに、友美が見つけた答えとは? 

待望の書き下ろし長編小説。

引用元:PRTIMESより 

 

私は、ステージの上でキラキラしているモモコグミカンパニーというアイドル知っていて、過去のエッセイの2作品も読ませてもらっています。

 

そのため、この小説は、現役アイドルがアイドルを目指す女の子をきれいに描いた作品なんだと思っていました。

 

ところが、実際に読んでみると、なんとも生々しくて。

 

↑のあらすじにもありますが、裏切り、妬み、失望。

 

人間のドロドロした黒い部分を深くえぐった作品になっています。

 

以下、弱めのネタバレありです。

 

アイドルを目指してメイド喫茶で働く友美。

 

がんばってはいるものの、自分に付く客はひろやんひとりだけ。

 

客前ではキラキラしている、もうひとりの「みくる」を演じる。

 

そんな演じる日々も長く続けるものの、一向にアイドルにもなれないし、客も増えない。

 

アイドルになる夢を悩み苦しむ友美は、ある時翔也に出会う。

 

売れないロックバンドのボーカル。

 

友美はこの翔也にまんまと引っ掛けられる。

 

翔也は友美の家に転がり込み、定職にも付かず家に帰って来ないこともしばしば。

 

お金が必要になった時だけ帰って来る。

 

それでも友美は翔也を信じ、わずかばかりの現金を翔也に渡す。

 

そして、ここからさらに登場人物が増え、ドロドロした人間臭さがクローズアップされていきます。

 

この先については、ぜひあなたの目で読み進めていただきたいです。

 

その際に、前提として、

 

この小説を現役アイドルが書いている

 

という事を頭の片隅に置いていただければ幸いです。

 

私は、本当にドキッとしてしてしまいました。

 

モモコグミカンパニーが所属するBiSHというアイドルは、地下アイドルから這い上がって紅白まで昇り詰めました。

 

その経験をしているアイドルが、まさかこんな小説を書くとは!?

 

という驚きの感想です。

 

また、モモコグミカンパニーは、BiSHの中でもどちらかというと下ネタなんかも苦手で、その手の話には乗らないタイプだと思っていました。

 

いや、実際にそうなんだろうけど、小説の中での性描写が思った以上に生々しくて・・・。

 

これをモモコグミカンパニーが書いただなんて、いまだになかなか信じられない自分もいます。

 

このギャップもBiSHらしいと言えばBiSHらしいのですが、まさかモモコさんがここまで振り切った内容の小説を書くとは、です。

 

と、ここまでは「御伽(おとぎ)の国のみくる」感想やあらすじの紹介になるのですが、もうひとつだけ「御伽(おとぎ)の国のみくる」をおすすめする理由があります。

 

それは、この「御伽(おとぎ)の国のみくる」の初版限定の購入者特典です!

 

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「御伽(おとぎ)の国のみくる」購入者特典

購入した本に往復はがきが付いているのですが、この往復はがきに読了後の感想を書いて送ると、なんとモモコグミカンパニー本人から返信が来るそうなんです!

 

えっ?

 

著者にファンレターを送ったら、それに返事が来るってこと?

 

今時、時代はSNSですよ。

 

推しのTwitterにリプしていいねをもらっただけで舞い上がるくらいうれしいのに、推しからはがきで返信が来るって??

 

しかも、CDを積む必要もなく、たった63円の切手を貼って送るだけ!

 

こんな事ある??

 

WACKという音楽事務所では、時にサプライズでファンを喜ばせる企画やイベントを行うのですが、まさにこれもその一環のようです。

 

ちなみに応募方法ですが、

 

①書籍を購入し、挟み込まれたハガキの応募ハガキ面に本の感想と名前を記入。
②返信用ハガキ面に返送先住所・宛名を書き、63円分の切手を貼る。
③ポストへ投函する。
④著者モモコグミカンパニーから直筆の返信が届きます。

 

たったこれだけ。

 

たったこれだけで推しから返信が来るんですよ!

 

モモコグミカンパニーを知ってる人なら、その中身をみてびっくりすると思うのでその感想を書くだけでOK。

 

BiSHやモモコグミカンパニーを知らない方でも、ぜひ思ったままの感想を書いて応募してみてください。

 

きっと今まで持っていたアイドルのイメージとは違った体験が出来ると思いますよ。

 

 

しかし、こういう特典って、ほんとモモコさんらしいよなぁ。

 

文字や言葉を大事にしていて、事務所に届くファンレターも折を見て「読んでますよ」って言ってくれるし。

 

なので、清掃員(BiSHファンの総称)はマストで手に入れてくださいね。

 

ちなみに、この「御伽(おとぎ)の国のみくる」はプロモーションビデオが制作されています。

 

ぜひそちらも合わせてご覧ください。

 

【小説PV】BiSHモモコグミカンパニー小説デビュー作『御伽の国のみくる』2022年3月18日発売

 

ちょっと気になるモモコさんの言葉選び

これ、気づいた人もいたかもしれませんが、「御伽(おとぎ)の国のみくる」本文の中でちょっと特殊な言葉選びされてませんでした?

 

例えば、「犇めく」という言葉。

 

これ、「ひしめく」と読みます。

 

あまり文語でも漢字で書かれることは少ないかなと思いますが、あえて漢字で表記されています。

 

さらに、「象る」。

 

これは「かたどる」と読みます。

 

どちらもなかなか読めないし、普通ならあえて漢字で書くことないと思うんだよなぁ。

 

それをわざわざ?漢字表記したのって何か意味あるのかな?

 

それと、これは何となく気付いた人もいたかもだけど、「過る」という言葉が多用されてませんでしたか?

 

数は数えてないですが、3回以上はあったはず。

 

読みは、「よぎる」。

 

登場人物の思考のシーンが多かったから?

 

自分は小説を読むときにこういうのが気になって仕方ないのですが、そういうの気になりませんか?

 

決してネガティブな意味ではなく、それを著者が何か意図を持って使っているのか?というのが気になるんですよねぇ。

 

あまり普通の人はそこまで気にはならないのかな?

 

これから「御伽(おとぎ)の国のみくる」を読まれる方、もしくは2回目を読まれる方は、ちょっと気にして読んでもらえるといいかもしれません。

 

モモコグミカンパニーインタビュー一覧

「御伽(おとぎ)の国のみくる」発売に際して、著者であるBiSHのモモコグミカンパニーのインタビューもいくつか公開されています。

 

ぜひ小説と一緒に読んでもらえると、作品をより深く理解できるかと思います。

 

私の意志というよりは登場人物たちが行き着いたラスト。モモコグミカンパニーが語る小説への想い

BiSHモモコグミカンパニー 「1番怖いことに挑戦」

モモコグミカンパニー(BiSH)インタビュー「歌詞から小説へ、横断するように書くこと」前編

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みんなの感想をモモコさんへ

ということで、「御伽(おとぎ)の国のみくる」のあらすじと感想を簡単に紹介させていただきました。

 

ポイントは、

 

①現役アイドルがアイドルを夢見る女の子を主人公にして小説を書いていること。
②普段下ネタも苦手なモモコさんが結構生々しい描写で性を書いていること。
③購入者特典ではがきに返信がもらえること。

 

この3つかなと思います。

 

これからも恐らくモモコさんは小説を書くでしょう。

 

そして、芥川賞や直木賞を取る未来さえ見えてきます。

 

そう考えると、長編小説デビュー作でもある「御伽(おとぎ)の国のみくる」を今から読んでみるのも良いのではないでしょうか?

 

気になる方は、ぜひお早目にお手に取ってみてください。

 

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カイジュー96号

40過ぎの元清掃部長のおっさんです。
BiSH解散後はカイジューバイミーという4人組ロックアイドルグループを推しています。同じ環境の方もたくさんいると思いますので、元清掃員さん・WACKDDの方も気軽にフォローいただけるとうれしいです( ・∀・)ノ

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