アイナ・ジ・エンドソロ「スイカ」に見る新旧楽曲の違いや意味とは!?

アイナ・ジ・エンドソロ「スイカ」MVに見る新旧楽曲の違いとは!?
アイナ・ジ・エンドソロ「スイカ」MVに見る新旧楽曲の違いとは!?

ども、自称清掃部長(@seisobucho)です。

 

2021年1月27日。

 

アイナ・ジ・エンドが2月3日にリリースする1stソロアルバム「THE END」から、「スイカ」のミュージックビデオがYouTubeのアイナ・ジ・エンド公式サイトで公開されました。

 

アイナ・ジ・エンド – スイカ [Official Music Video]

 

「スイカ」はアイナがBiSH加入前に自身で制作し、自主制作版のMVは2015年2月にアイナ・ジ・エンドの個人アカウントでも公開されていました。

 

この「スイカ」は、アイナ・ジ・エンドがBiSHオーディションの歌唱審査でアカペラで歌った楽曲としても知られています。

 

アイナ・ジ・エンドは、ソロアルバム「THE END」に「スイカ」を収録にあたって歌詞を見直し、サウンドプロデューサーを務める亀田誠治さんと共に楽曲のアレンジ作業を行ったそうです。

 

さらに、約6年を時を経て新たに制作されたMVは、BiSHの「オーケストラ」や、アイナのソロ曲「きえないで」のMVでもお世話になっている、大喜多正毅監督によるものです。

 

この新「スイカ」のMVは、アイナ・ジ・エンドが歩いてきた道のりを表現するために、「オーケストラ」のMVと同じスタジオで撮影されました。

 

以下では、

 

・アイナ・ジ・エンドと大喜多監督のメッセージ
・気になる新旧「スイカ」の比較
・「きえないで」との意外な共通点

 

これらを紐解いてみたいと思います。

 

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アイナ・ジ・エンドと大喜多監督のメッセージ

まずは、アイナ・ジ・エンドと大喜多監督からのメッセージです。

 

アイナ・ジ・エンド(BiSH)コメント

 

この曲を作ったのはBiSHに加入するずっと前で、BiSHのオーディションでも歌った曲でした。

あれから、いろんなことがありました。

葛藤の連続でしたがやっと、感性の死は私の死じゃないし、私の感性も死んでいないと気づけました。

沢山の日々を越えて完成した新しい「スイカ」。

あなたが聴いてくれたら嬉しいです。

引用元:アイナ・ジ・エンド公式YouTubeより

 

大喜多正毅監督 コメント

 

居場所を求めて、長い道のりを旅してきたアイナ。

たどり着いた居場所の空は、いつもと変わらず同じように暮れていく。

同じように居場所を探しているが、立ち止まってしまった人の背中をそっと、押してくれる、優しい曲。

長い道のりを思い出しながら撮りたかったので、初めて彼女を撮った同じスタジオで、撮影をしました。

引用元:アイナ・ジ・エンド公式YouTubeより

 

アイナ・ジ・エンドインタビューより

OTOTOY様のインタビューでアイナ・ジ・エンドは以下のように語っています。

 

──最後の“スイカ”では「感性の死は私の死」というフレーズが印象的でした。

アイナ : BiSHに入ったときに私、感性の塊だったと思うんです。そのせいでたくさん人を傷つけたし、信頼されないこともあったと思うけど、その後いろんな人に出会って鍛えられて、純粋無垢の感性がいい意味で抑えられて、社会に適合した人間に昔よりかはなれてきている反面、 “金木犀”とか“スイカ”とか“リズム”とか「昔書いた曲のほうがいいよね」って言われることもあって。いま書く曲は、いろんな人に出会っていい意味でも悪い意味でも自分の感性が死んでいるような気がしちゃって、「表現者としてどこにでもいるつまらない大人になったな、昔の方がよかったのかな」と考えていたんです。

──どうして感性が死んでいると思ったんですか?

アイナ : 昔は、花が咲いているのを見たらきれいって思ったり、人が笑っていたら一緒に笑えたり、夕日を見ただけで泣いちゃったりして楽しかったんですよね。でもいまは、夕日を見てもきれいだなって思うだけだし、花を見ても咲いているなと思うだけだし、人が笑っていても笑っているなって思うだけだし普通になったというか。大人になるってそういうことだよって言われたりしたけど、これが大人なんだったら嫌だなって思ったりもして。でもアルバム制作中にそれは違うかもと思い返したんです。

──違うと思えたのはなぜですか?

アイナ : 亀田さんのアレンジとか音楽的な要素が、自分の感性は死んでいないって思わせてくれたんですよね。人間は変わっていくし、むしろいま感性が死んでいるとしたらBiSHに清掃員もいないし、私の振り付けが好きって言ってもらえないはずで。そう思えたから、2番では「感性の死は私の死じゃ無いからきっと 生きている」と言っていて、この曲は葛藤私小説みたいな感じになりました。

──ずっとモヤモヤしていたことが、亀田さんと作業したことで解き放たれたんですね。

アイナ : はい。結構家の換気扇の下に縮こまって歌詞を書いていたんですけど、思い返したらすごい泣いちゃいました。なんでいままで自分の感性が死んでいるとか独り善がっていたんだろうって。こんなに素敵なアルバムができそうになっているのに、自分で感性が死んでいるとか言っていたら誰も何も一緒にしてくれないなって。

引用元:ototoy様インタビューより

 

感性を殺すことが大人だと知った。

 

それから徐々に大人になるために感性を殺して来たが、アルバムを製作しながらそれは違うと気付く。

 

自分の感性はまだ死んでいないって思えてきた。

 

そこで生まれたのが新「スイカ」の歌詞だった。

 

以下では、その新旧「スイカ」の歌詞の比較をしてみました。

 

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新旧「スイカ」歌詞の意味を比較

まずは旧スイカから。

 

旧スイカ歌詞

スイカ/アイナ

 

スイカの種を外に吐き出す
種の気持ちはわかるかな?

居場所がないと泣いてる君に
種の気持ちがわかるはず

あの子のいうこと あいつの怖い目
気にすることはない そう思っていた

種の気持ちはないないない
私の居場所はないないない
きもちとこころを捨てられた

スイカの種を外に吐き出す
種の気持ちはわかるかな

居場所がないと泣いてる君に
種の気持ちがわかるはず。

引用元:アイナYouTubeより 

 

続いて新「スイカ」。

 

新スイカ歌詞

アイナ・ジ・エンド – スイカ [Official Music Video]

 

あの子の言うこと あいつの怖い目
気にすることはない そう思っていた

午後5時感じる 暮れゆく風には
当たり前の季節 思い出す日常

感性の死は私の死
ならとっくには 死んでいる
うるさい街並み 染まってく

震える舌で歌った歌を
ひたすら超えることばかり
居場所がないと泣いてる君と
きっと同じ夜過ごしてる

色付かない日々 色をつけてみる
夜の肌色を 探った日もあった

感性の死は私の死
じゃ無いからきっと 生きている
うるさい街並み 蹴飛ばした

スポットライト眩しい時は
震える脚が竦んでる
君一人ただ聞いてくれたら
それだけでいい それがいい

スイカの種を外に吐き出す
種の気持ちは分かるかな
居場所がないと泣いてる君と
きっと同じ夜過ごしてる

きっと同じ夜過ごしてる

引用元:アイナ・ジ・エンド公式YouTubeより

 

新旧「スイカ」における歌詞の意味とは?

旧「スイカ」では、食べる際に捨てられてしまうスイカの種と自分を重ねて表現されています。

 

そして、そんなスイカの種と同じ気持ちになっている「君」もしくは「私」に寄り添っているように聞こえてきます。

 

一方、新「スイカ」の歌詞では、映像にもありますが、感性を殺し一旦暗い「底」に落ちてしまった自分(種)が光のある場所に出てきます。

 

そして、今の自分が過去の自分にメッセージを送ります。

 

「感性の死は私の死ではない」

 

と。

 

つまり、新「スイカ」は旧「スイカ」へのアンサーソングと言ってもいいんじゃないかかな?

 

過去の自分の作った作品を、今の自分の立場で改めて見直してどう感じたか?

 

今の自分が、BiSHデビュー前の葛藤に苛まれている当時の自分に伝えるならどう伝えるか?

 

また、過去の自分のように悩んでいる「君」に何を伝えたいか?

 

いろんな捉え方はあると思うけど、アイナ・ジ・エンドはそんな事を考えてこの新「スイカ」を作ったんじゃないかなぁと思っています。

 

スイカMVの気になる点

赤い衣装のアイナ・ジ・エンド

赤い衣装のアイナ・ジ・エンド

 

オープニングのフードをかぶったアイナは感性を殺した過去の自分。

 

中盤暗闇に落ちたアイナは衣装も真っ黒のドレスに変わる。

 

後半に出てくる赤いドレスのアイナが今の自分。

 

赤いドレスはスイカの種ではなく、スイカの果肉の赤なのかもしれない。

 

感性をもった自分が、感性をなくした過去の自分に伝えるように、届け届けとばかりに言葉を紡ぐ。

 

それを聴いた過去の自分は涙を流すが、その涙さえも黒い。

 

黒い涙

黒い涙?

黒い涙?

 

涙が黒くなるほど過去の自分は追い詰められていた。

 

それほどまでに辛い日々を送る中で、「5つの種」と出会う。

 

5つの種

黒い5つの種

黒い5つの種

 

それは、BiSHの他5人のメンバーのことだろう。

 

セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・D。

 

この5つの種と出会った。

 

そして、その5つの種が出会うことで、BiSHという新たな果実が実った。

 

そう、新旧「スイカ」の歌詞と映像が、アイナ・ジ・エンドを始めとしたBiSHメンバーの過去から現在を表していると言っても過言ではない。

 

この「スイカ」という楽曲は、まさにアイナ・ジ・エンドと亀田誠治さんのBiSH愛を書き綴った作品と言えるでしょう。

 

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「きえないで」との意外な共通点

アイナ・ジ・エンド (BiSH) / きえないで [OFFiCiAL ViDEO]

 

2018年9月8日に、「きえないで」というアイナ・ジ・エンドのソロ本格始動前の楽曲のMVが公開されました。

 

実は、このMVも亀田誠治さんが手がけています。

 

そんな「きえないで」と「スイカ」ですが、意外な共通点がありました。

 

歌詞「夜の肌色を探す」という共通点

「きえないで」の中の歌詞にこんな部分があります。

 

布団に潜りキスをしたり
離れたくなくて嘘ついたり
夜の肌色を探ってみたり
あなたを全部でさがした

 

一方「スイカ」の中でも

 

色付かない日々 色をつけてみる
夜の肌色を 探った日もあった

 

どちらの歌詞にも、「夜の肌色」というフレーズが使われています。

 

この意味って何なんでしょう?

 

偶然なのかな?

 

どこにも解説はされていないんですよね。

 

ただ言えるのは、「スイカ」も「きえないで」も、アイナ・ジ・エンドがBiSH加入前に作られた曲だという事。

 

ひょっとしたら、その当時の恋人のことを想って作った曲かもしれない。

 

妄想彼氏かもしれない。

 

もしくは、もっと違った比喩なのかもしれない。

 

いずれにせよ、夜の肌色というワードをBiSHデビュー前に書けたという、そのセンスには驚きが隠せませんね。

 

たぶん、人はそれを“才能”と呼ぶんだと思います。

 

最初の一音目が同じ

これ、ひょっとしたら空耳かもしれません。

 

自分は音楽に詳しいわけではないのですが、でもやっぱりそう聞こえちゃうんです。

 

「スイカ」と「きえないで」の一音目に注目です。

 

アイナ・ジ・エンド – スイカ [Official Music Video]
アイナ・ジ・エンド (BiSH) / きえないで [OFFiCiAL ViDEO]

 

一回じゃ分からないかもしれませんが、同じ音じゃないですか?

 

たまたまかもしれません。

 

でも、同じ亀田さんアレンジなので、ひょっとしたら意図的にそうしてるのかなぁ・・・

 

なんて思うのですが、考え過ぎかな?(汗)

 

ただ、アイナ・ジ・エンドの過去の2つの楽曲を結びつけるために、あえて亀田さんがアレンジでそういう風に仕上げたんじゃないかと思うと、なんだかちょっとエモく感じるのは私だけでしょうか?

 

まとめ

「スイカ」のMVについて、以下を紹介させていただきました。

 

・アイナ・ジ・エンドと大喜多監督のメッセージ
・気になる新旧「スイカ」の比較
・「きえないで」との意外な共通点

 

過去のアイナ・ジ・エンドの曲が、時を経てまた新たな息吹が吹き込まれた。

 

アイナ・ジ・エンドが成長するのと同じで、楽曲も成長する。

 

誰が・いつ歌うか。

 

音楽って、同じ曲でもいろんな聞こえ方がしてくるから不思議です。

 

という事で、アイナ・ジ・エンドの「スイカ」のMVをいろんな角度から見てみました。

 

まだまだ成長著しいアイナ・ジ・エンドですが、今後もソロ活動に期待してしたいですね。

 

 

 

カイジュー96号

40過ぎの元清掃部長のおっさんです。
BiSH解散後はカイジューバイミーという4人組ロックアイドルグループを推しています。同じ環境の方もたくさんいると思いますので、元清掃員さん・WACKDDの方も気軽にフォローいただけるとうれしいです( ・∀・)ノ

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